2015年5月21日木曜日

私の履歴書

珍しく(?)、連日のブログ更新です!

今日は、私の履歴書についてふれたいと思います。
といっても、毎朝楽しみに読んでいる「日経新聞」の「私の履歴書」について。

今月に入って、日立製作所元社長の川村隆氏が自身の履歴をふりかえっていらっしゃいます。

本日の話がすごい。

巨大企業の日立製作所が、リーマンショックで7800億以上の赤字になった。
当時関連会社の会長職で、すでに68歳であった氏が、再建役として日立社長を打診され、引き受ける決断をされた話でした。

ラストマン。

「船長は、万策つきて沈没やむなしの時、すべての乗客や船員が下船したのを見届けて、最後に船から離れる。だから、ザ・ラストマンと呼ぶんだ。」

川村氏は、課長時代、元上司からその言葉をもらったという。

再建を打診され、引き受けるべきか悩んだ時、そのラストマンの話が頭によぎり、日立のラストマンとしての役割を引き受けようと決断された。

今朝、この話を読んで、鳥肌がたちました。

そもそも経営者は、沈没の危機におちいらないよう舵取りをすることが正しい。
ですが、いざという時には、ラストマンとしての責務をはたさなければならない。
経営者とは、マネジャーとはそういうものだ。
比較するには大変におこがましいですが、私も同じ気持ちで会社を経営しています。

ですが、川村氏が背負った重荷はとてつもない重さ。
自分に、ここまでの重荷を背負う決断ができるだろうか、、。
まだまだ自分はひよっ子だと感じた日でした。

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小山 剛生 (こやま たけお)

株式会社フェローシップは、”仲間”を語源としてます!
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2015年5月20日水曜日

リクルート時代をふりかえる vol9(真夏の飛び込み営業 その4)

こんばんは! 前回の仲間通信から2週間たってしまいました。

言い訳がましいのですが、GWもあり、その後決算業務もあり、また頭を悩ますことが多発し、
仲間通信更新に手がまわりませんでした。。。

さてさて、だいぶ暑くなってきましたね。
ということで、さらに暑い真夏の思い出「真夏の飛び込み営業」最終回をお伝えしたいと思っております。

最終回は、「商売の恐さを知った話」です。


時は9月の中ごろ。営業をはじめて2か月以上が経過。
何件か受注もとれるようになり、8月の月間目標を達成。
9月目標も射程圏内に入っており、少しずつ営業に慣れてきたころでした。
飛び込みもするし、競合メディアからリストアップしてアタックをかけたり、、戦場の赤坂を走り回っていました。

ある日、少しキレイ目なビルに入り、飛び込み営業をしていました。
あるオフィスのドアをあけて「リクルートと申します!」と元気に挨拶しました。
「あ、リクルートさん。ちょうど増員しようと思っていたんですよ。いいところに来てくれました。」と若い男性社員の言葉。
40歳くらいの若手男性社長、20代の男女1名づつの3人の会社でした。
で、いきなり社長がお相手してくれ、話をしてくれました。
その会社は制作会社で、色々な広告代理店からお仕事をもらっているとのことでした。
求人ニーズは、若手クリエイティブ職を採用したい、でした。

これまでの受注経験は最小スペースばかりでしたが、その社長は、1/2のスペースの値段を聞いてきて、「広告にたずさわっているから、これくらいのスペースはやりたいよね。。」と。
うそのような、夢のような話でした。
”ちょっと自分には経験不足。先輩に同席してもらいたい。”と思い、すぐに先輩をつれてきていいかどうか社長に話したところ、「もちろんです。ぜひつれて来てください。」と。
あわてて帰社し、翌日早々に、先輩社員と二人で再訪問いたしました。

先輩が素晴らしいヒアリングをされ、様々な事例を見せ、社長も男女の若手社員もノリノリになりました。
「1/2なんていわず、1ページの広告出してもいいかもね、、、。」なんて会話をするまでに、、、。
先輩社員は、「では、アタック原稿をつくってきますので、それでサイズを決めましょう。」と。
ということで、次回の打合せ日時を決めて帰社しました。

早速、港営業部の直属上司だった女性マネジャーに報告しました。
すごくほめられるかな、、とちょっと期待していたら、女性マネジャーより
「なんで、申込書をもらわなかったの! 商売は何が起こるかわからないのよ。鉄は熱いうちに打てでしょ! 広告サイズ変更は後からできるんだから、まずはお客様の意思を固めるのよ! 商売知らなすぎよあなたたちは!」
と怒られました。

「鉄は熱いうちに打て! 商売は何が起こるかわからない。」
言ってることはわかるけど、でも1/2スペースで申込書もらったら、それで固まっちゃうかもしれないし、、。そんな気持ちでした。

ところが、、。

翌日に先方社長から電話がありました。
「小山さん、ごめん。リクルートの代理店さんとおつきあいがあって、昨晩にポロッと今回の話を言っちゃったんだ。リクルートさんから求人広告の営業をうけていて、今度ビーイング(今のリクナビネクスト)に広告だそうと思っていると。そうしたら、うちからだしてください、、と強く言われてしまい、断りきれなかった。あと、我々も恩を売りたかったので。本当にごめんね。今回は、その代理店さんから広告出すことにした。ほんと、昨日に申込書にサインしていたら良かったよね。そうしたら断ることできたんだけど、、、。本当にごめんなさい。」と。

が~ん。
マネジャーの言ったことが、見事にあたってしまったのです。

商売は、目の前のお客様と向き合うことがスタートですが、でも見えている敵、見えていない敵、はたまた大きな環境変化、、、そういったものとの闘いなんですよね。
商売の恐さを知った経験でした。

後日談ですが、その会社の社長は自分のことを気にしてくれたようで、ランチをご馳走してくれました! 社長、その節はありがとうございました!


で、最後におまけ。
ちょっとした笑い話というかエピソードを二つほど。

ある日、とあるマンションのドアをつぎから次へとベルならし、営業をしかけていました。
すると、「〇〇組」という表札。
”うっ。これはひょっとして、、。う~、わからん。ま、とりあえず鳴らしちゃえ!”と。
そうしたら、本物がでてきました。
上半身裸で見事な模様。
「なんだ、おめ~は。」
「すみません、、、。中途採用のお手伝いで、、、。」と震える声の私。
「は~?中途採用。なら、人連れてこいや。できるんか、お前に!」とにらまれ、どなられました。
「申し訳ございません。できません。お手数をおかけしました。」とひたすら謝罪していたら、
「なら、とっとと行け。二度と来るな。」と言って、バタンとドアを閉められました。
いや~、本当にこわかったです。
皆さんも、危ないな、、と思ったら、無理しないほうがいいです。一つ教訓です。

もう一つのお話し。
こちらも、赤坂のとあるマンション。
表札がなかったので、とりあえずピンポーンと。
中から女性がでてきたので、「中途採用のお手伝いで。。」と要件をお伝えしたところ、
「あら、ぜひ、お話聞かせてください。」と、快く中に通してくれました。
ちょっとしたソファーがならんでいる部屋に通されました。
通されると、シャンプーの匂いというか、いい香りがしました。
なぜだろう、、、とちょっと不思議に思っておりました。
すると、その女性が部屋に入ってきて「うち、風俗なんだけど、そういった方の募集もできる?」と。
”げっ! いわゆるマンションで営業している風俗か、、、。”
「すみません、そういった業種の募集はできないのです。」と私から丁重にお断り。
その後もなかなか帰らせてくれず、なんとなくその女性が、「じゃ、お客として、、、」と言いそうに感じたので、あわてて部屋からと飛び出ました。
ま、これは教訓のない、ただの笑い話です。。はい、すみません。

ということで、最後はつまらない話になってしまいましたが、今から思えばこれも楽しい思い出。
若い時の経験って、本当にいい。
仕事って、色々な意味で、やっぱり楽しい。もちろんつらいことの方が多いけど。
自分はすでに45歳になりましたが、今後もいろいろな経験をしたいと思っています。
そして、謙虚にどんなことでも学んでいく姿勢を持ち続けたいと思う本日でした。

ということで、「真夏の飛び込み営業」シリーズは今日で終わりとさせていただきます。
他にもエピソードありますので、興味のある方は個人的に連絡くださいませ。



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小山 剛生 (こやま たけお)

株式会社フェローシップは、”仲間”を語源としてます!
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