最近、フェローシップを辞めた元社員の何人かが会社をたずねてきました。
辞めた社員が気軽に遊びに来れる会社。
それも自分が描いた良い会社像の一つ。
フリーで独立した、会社や仕事があわずに辞めた、お客様の会社に引っ張られて辞めた、、、、。
辞める理由は様々です。
社員が辞める決断をしたのはあくまでもその時その時の考えや事情によるもの。
退職が決まった際は、一人間としてその社員を尊重し、将来の発展を願い、そしてともに仕事をしたご縁が続くことを願って退職を見届けております。
なので、辞めた後に気軽に会社に立ち寄ってくれるのは、自分としてはうれしいのです。
さて、先日にたずねてきた元社員。
数年前にある事情があってフェローシップを退職し、その後教育業界の会社に転職しました。
で、今後の自分のキャリアに悩んでおり、その相談をうけました。
今の仕事はあわない、環境があわない。心身ともにきつい。
0からやり直す、キャリアチェンジしたいと。
何がやりたいのか、何が適しているのか、まだわからないが、、。
という状況でした。
彼は20代後半。
彼は、思慮深く、コミュニケーション能力も高く、上昇志向もありますが、繊細で失敗したくないという心理が先にたつ。
ちょっと自分と似たところがあるので、彼の特性はよくわかります。
仕事の位置づけは人それぞれですが、彼は大きな仕事をしている父の姿を追っている。
自分自身を成長させたいともがいているのです。
だから、私は下記の表を彼に渡しました。
キャリアは積み重ね。過去の経験を活かし、その上により高いレベル、より大きいレベル、より深いレベル、より責任の問われるレベル、より新しいレベル、より難易度の高いレベルの仕事ができるように努め、実行し、経験スキル化していくことが大事。
安易なキャリアチェンジはするものでない。すでに、歴史をつみあげているんだよ、と話しました。
1.就職前(高校・大学) | ・やりたいことは本音ではわからない。 | 新卒採用 | |
若手 | 2.社会人<修行・基礎理解> 22歳~27歳 | ・希望をもって就職。入社後の悩み、壁。 目の前の仕事に邁進。成功失敗体験、 喜怒哀楽経験、勉強により、職業基礎力 (対人、自己管理、思考・処理力)つける。 ・将来の方向性はぼんやりイメージ。 | 第二新卒採用 |
3.社会人<基礎習得・ストレッチ> 27歳~30歳 | ・社会人生活や仕事に慣れる。きゃ輩ができる。 ・与えられた仕事に邁進し、改善提案など主 体性も出始める。 ・評価差が出はじめるころ。結婚なども考え、 キャリアの自問自答の時期。 ・キャリアチェンジするかどうかの時期。 | 未経験 採用 | |
リーダー ~ ミドル | 4.社会人<決断> 30歳~35歳 | ・リーダー職として独り立ち。 ・キャリアビジョン、プロとして活躍する分 野(職種、業種、ポジションなど)を定め、 プロ化準備。 ・専門知識スキル、人脈づくり。 | 経験者採用 |
5.社会人<プロデビュー> 35歳~45歳 | ・プロ(=安定して成果を出せる)化。 ・能力や実力を裏付ける実績ができる。 | 即戦力採用 | |
ベテラン ~ シニア | 6.社会人<円熟> 45歳~55歳 | ・社会的評価も高い一流プロを目指すか、 自身が納得するプロを目指すか。 ・マネジャーは後世を育てる。 | プロ採用 |
7.社会人<ラストステージ> 55歳~65歳 | ・同フィールドでの精進を志すか、 キャリアチェンジか、ハッピーリタイアか。 |
とはいうものの、彼は決して彼の強みを活かした仕事はしてませんでした。
今の彼を育てるサイクルのある会社ではないと感じました。
なので、彼の「考える力を活かせる仕事」につながる経験をしてきたと、過去の経験を解釈できるよう経験のくくり方を変えてみることを提案しました。
その場では、結論までは導くことはできませんでしたが、彼が自分らしく自立しプロとして成長していってもらいたいと、自身のもっているアドバイスを提供しました。
決して父親にはなれませんが、社長部下(元部下ですが)のドライな関係だけでもない心理です。
時にやさしく時に厳しく。う~ん、ちょっと違うかな。
時にやさしく、いつも厳しくかな。笑。
ウェットな人間関係が好きな男ではありません。(嫌いではありませんが)
言えることは、自由と自己責任が好きな男です。
だから、自分らしく自立した人になってほしい。
そんな気持ちが人一倍強いので、時に普通の社長以上に社員教育や成長に熱心なのかもしれません。
自分は社員とのかかわり方、社長以上父親未満、そんな心境なのかもしれません。
株式会社フェローシップ
代表取締役
小山 剛生